3着までに桜花賞への優先出走権が与えられるチューリップ賞。
毎年の事ですが、ここで「権利を獲りたい陣営」と「賞金を加算するだけで良い陣営」。「この先を見据えた出走にこだわった陣営」と3つの思惑に分かれるのが桜花賞トライアル。
特に今年は、前走阪神JF組の1着~3着が揃って出走を予定していますので、陣営の思惑はある程度予測しながら予想をしたほうが良いのかなと。
牝馬クラシック第一弾桜花賞に限って言えば、阪神JF→チューリップ賞→桜花賞は同条件になりますので、各前レースで好走した馬が本番で好走しやすいのは過去結果からもわかります。
今年もそのあたりを考慮しながら各馬の評価などを紹介していきます。
チューリップ賞2020出走予定馬
馬名 | 性齢 | 毛色 | 斤量 | 騎手 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|
イズジョーノキセキ | 牝3 | 鹿 | 54.0 | 岩田康 | 石坂公 |
ウーマンズハート | 牝3 | 鹿 | 54.0 | 藤岡康 | 西浦勝 |
エーポス | 牝3 | 栗 | 54.0 | 池添謙 | 北出成 |
ギルデッドミラー | 牝3 | 鹿 | 54.0 | 福永祐 | 松永幹 |
クラヴァシュドール | 牝3 | 青鹿 | 54.0 | Mデム | 中内田 |
シャンドフルール | 牝3 | 黒鹿 | 54.0 | 武豊 | 松永幹 |
ショウリュウハル | 牝3 | 栗 | 54.0 | 松若風 | 佐々木 |
スマイルカナ | 牝3 | 芦 | 54.0 | 丹内祐 | 高橋祥 |
スマートリアン | 牝3 | 鹿 | 54.0 | 幸英明 | 石橋守 |
チェーンオブラブ | 牝3 | 栗 | 54.0 | 石橋脩 | 小笠倫 |
ピーエムピンコ | 牝3 | 黒鹿 | 54.0 | 和田竜 | 和田正 |
フルートフルデイズ | 牝3 | 黒鹿 | 54.0 | 浜田多 | |
マルターズディオサ | 牝3 | 青鹿 | 54.0 | 田辺裕 | 手塚貴 |
メデタシメデタシ | 牝3 | 鹿 | 54.0 | 坂井瑠 | 大久保 |
(外)モズアーントモー | 牝3 | 鹿 | 54.0 | 森田直 | |
レシステンシア | 牝3 | 鹿 | 54.0 | 北村友 | 松下武 |
チューリップ賞2020予想オッズ

引用先:ネット競馬
チューリップ賞2020出走予定注目馬
レシステンシア
- 生年月日/2017年03月15日 (牝3歳)
- 調教師/松下 武士(栗東)
- 馬主 有限会社 キャロットファーム
- 生産者/ノーザンファーム
- 中央獲得賞金/1億0270万8000円
- 通算成績/3戦3勝[3-0-0-0]
- 主な勝鞍/19’阪神ジュベナイルF
- サンデーサイレンス系
前走阪神JFのラップを見る限り、レシステンシアがハナを取り、スムーズに逃げることが出来れば、桜花賞でレシステンシアに勝てる馬がいるのかどうかを考える方が難しいかなと。
それくらい強い競馬だったと思います。
すでに賞金面では、ボーダーラインのトップにいますし、そこまで「何が何でも権利を取る!」といった仕上げはして来ないと考えるのが無難で、掲示板にさえ載ってくれれば結果オーライのような、そんなイメージがあります。
それでもスピードの違いであっさりと優勝してしまう可能性もありますのでこのあたりは「軸にはしにくい馬」という感じでしょうか。
というのもスマイルカナがいますので、そこまでやっきにならないかなと。
ただ、強いのは強く、桜花賞はレシステンシアで良いと思います。
クラヴァシュドール
- 生年月日/2017年02月01日 (牝3歳)
- 調教師/中内田充正(栗東)
- 馬主/株式会社山紫水明
- 生産者/産地 下河辺牧場
- 中通算成績/3戦1勝[1-1-1-0]
- 主な勝鞍/19’サラ2歳新馬
- サンデーサイレンス系
新馬戦は阪神芝1600mを使い、タイム1:35.4で、上がり3F33.1で優勝。そして阪神JFは、タイム1:33.5。上がり3F35.5で3着。
結果的に2秒近くタイムを縮めたことは素直に評価したい点。仮にG1と新馬戦のレースレベルの違いがあったとしても、共に真逆のペースでのタイムですから、前走阪神JFは好走した部類に入ると思います。
また、2走前サウジRCを2着。勝ち馬サリオスからコンマ2秒差だったことを考えれば、こちらも十分好走していることが伺え、上がり3F33.1は、驚異的な末脚。
今回、賞金的にここで権利を取り、楽に桜花賞へ向かいたい陣営の思惑を考えれば、ある程度は仕上げて来るかなと。
ただし、前走阪神JFの走りを見る限り、オークス向きのような走りに見え、血統背景も「まさに」といった感じですから、仕上げて来てどの程度走れるのかは未知数。
近年、前走阪神JF組の上位3頭が揃ってチューリップ賞3着以内を独占したことがなく、このあたりも踏まえて取り捨てを考えたい1頭ですね。
マルターズディオサ
- 生年月日/2017年02月07日 (牝3歳)
- 調教師/手塚貴久(美浦)
- 馬主/藤田在子
- 中央獲得賞金/4434万9000円
- 通算成績/4戦2勝[2-2-0-0]
- 主な勝鞍/19’サフラン賞
- サンデーサイレンス系
前走阪神JFは、単勝6番人気で2着。ハイペースを4角2番手を追走。最後の直線に入ってからレシステンシアに置いていかれた競馬でしたが、
それでも最後までしっかりと伸びており、展開面で有利だったクラヴァシュドールの追撃を凌いで2着に粘ったのは価値ある内容だったと思います。
今後、レシステンシアが前を走るレースが多くなるここ数戦は、マルターズディオサにも走りやすい展開になり、結果的に2着3着は安定して出せる可能性が高いなと。
同じように走っていたウーマンズハートが残り400m地点でバテたことを考えれば、レシステンシアありきのマルターズディオサといったイメージですね。
今回はボーダー的に有利ですからそこまで本気で仕上げて来る必要もなく、掲示板以内を目標が妥当。能力の差で連対以上も見込めますが、チューリップ賞は対抗以下扱いが妥当だと思います。
シャンドフルール
- 生年月日 2017年03月06日 (牝3歳)
- 調教師/松永 幹夫(栗東)
- 馬主/前田 葉子
- 生産者/株式会社 ノースヒルズ
- 中央獲得賞金/2078万7000円
- 通算成績/4戦2勝[2-0-0-2]
- 主な勝鞍/19’千両賞
- サンデーサイレンス系
出走予定メンバーの中で一番面白そうなのがシャンドフルール。
前走クイーンCは休養明け初戦で5着。勝ち馬ミヤマザクラからコンマ4秒差ですからそこまで悲観する内容では無かったと思います。
全4戦の内3戦は、先行脚質でしたが、前走で控える競馬。スタートも良く、そのまま好位先行を取るのかなと思いましたがスッと下げて中団へ。
最後は良く伸びて来ていますが3頭併せの形で一番窮屈な真ん中に加え、差し馬にうまく乗られた印象。
休養明けの初戦に輸送などを考慮すれば、今回は叩いた上積みが見込め関西での競馬。何よりクイーンCでハイペースを経験出来たのはプラス。
また、ここで3着以内に入らなければ桜花賞への出走は難しくなります。前走の位置取りや叩き2戦目などを考えれば、ここを目標にしている可能性もあります。
阪神JF組上位3頭は強いと思いますが、ここは期待したい1頭ですね。